靭帯って本当に伸びる?
足を捻ったという経験は少なからず経験したことはあることでしょう。
当院もそのような患者様が来院されます。
その際、
「靭帯が伸びたんでしょうか?」
とお聞きになる方が多いです。
では本当に靭帯って伸びるのでしょうか?
答えは…
「一瞬の怪我では伸びることはありません」
それの理由を説明しますね。
靭帯とは…
「間接において骨と骨を連結する紐状あるいは帯状のコラーゲン繊維組織である」※
となっています。
要は
「骨と骨を結ぶ紐」
と思って下さい。
その働きとして幾つかありますが。
重要なのは
・関節の安定化
・過度の運動に対する制限
があります。
前者は文字通りですが。
後者は。
「非生理的な過度の外力が関節に加わると、その方向に制動力をもつ靭帯が働いて、関節の異常な方向への運動を制限する。しかし外力が靭帯の最大破断荷重を超えると靭帯は断裂する」※
これは言い換えるならば
「靭帯に一瞬に過度の力が加わると、伸びることなく断裂する」
ということです。
このどこにも
「伸びる」
という言葉が入っていません。
これが
「伸びない」
と言った理由です。
でも
実はこれには続きがあるんです。
「靭帯は軟骨と同様、粘弾性特性を有しており、一定の張力で引っ張り続けると長さが長くなったり(クリープ現象)、一定の長さで保持すると靭帯に加わる張力が減少したりする」※
とあります。
要は。
「一定の時間をかけて負担をかけていたものに関しては靭帯は伸びる」
ということです。
なので、一瞬の怪我で靭帯は伸びることはありません。
大きな怪我であるならば、伸びる前に切れてしまうということです。
もし伸びているのであれば、それは怪我が原因ではないということです。
※ 出典 日本義肢装具学会誌 「もっと知ろうー義肢装具士のための生体機構学ー」
関節の構造・靭帯の特性・役割
著 前田朗 堀部秀二
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